【Z世代×SDGs×就職活動】調査レポート Z世代が働き方に求める「ワークライフバランス」。 その背景にある「自分らしく」の中身を解明<2023.2.8>

SoZo株式会社が運営するSDGsを推進するビジネスパーソンのための情報サイト『ツヅケル』では、Z世代のSDGsそのものに対する意識と就職活動における企業選びとの関係性を明らかにする調査プロジェクト「【Z 世代】SDGs シューカツ解体白書」を立ち上げ、WEBアンケートを実施しました。
※回答数:601名(52.8%が法政大学・大学院生、残り47.2%が他大学の学生)

601名の学生が回答。「働く場所に重視するポイント」は?

60%以上の学生が「ワークライフバランス」次いで 「サービスや商品の将来性」で50%超え

「 働く場所に重視するポイント 」 について聞いてみたところ、最も多く回答されたのが「ワークライフバランス」で 63.2 %と半数以上が重視する結果となりました。また 次点は「サービスや商品の将来性」 54.6 %、3位は「サービスや商品が好きか」45.1 %という結果に。学生が企業を給与や知名度以外にも多角的に評価し、判断していることが伺えます。

Q.あなたが働く場所に重視するポイントを教えてください (複数回答可)

※母数を601としたときの割合

働き方のイメージの1位は「自分らしく働ける環境」2位が「ライフステージによって仕事量を調整したい」

さらに具体的な内容をランダムに答えてもらう形式の問い「働き方のイメージに近いもの」についての問いには 「自分らしく働ける環境」が1位に。多くの調査でも Z 世代のキーワードとして出てくる「自分らしさ」を半数以上の学生が挙げました。そしてほぼ僅差で「ライフステージによって仕事量を調整したい」が選ばれました。これもワークライフバランスを重視するZ世代ならではの価値観です。また 3 割を超える選択肢には統一性はなく、多様な価値観が伺える結果となっています。

Q.あなたの働き方のイメージに近いものを選択してください。(複数回答可)

※母数を601としたときの割合

「自分らしく」を選択した学生は「ワークライフバランス育休」「自身の活躍の機会」関連の項目で数値が上昇

Z世代の「自分らしく」とは、具体的にどんな価値観なのか?を深掘りするために「働く場所に重視するポイント」とのクロス集計 を実施しました。結果、「ワークライフバランス」で7.1%の数値UP。 70 %以上の学生がワークライフバランスを重視する結果に。続いて上昇率が高かったものは「女性の育休取得率」で、6.9 %の数値UP。また 30 %超えの項目が増え、特に自身の 活躍に関連する項目が目立ちました。

Q. 【 クロス集計 】 働く場所に重視する ポイント×働き方のイメージの問いで「自分らしく働きたい」と回答した人の差分

*母数を601としたときの割合 / **母数を「自分らしく働きたい」と回答した323としたときの割合

「自分らしく」を選択した学生と働く環境のSDGs目標の相関性はあらゆる項目で高くなる

さきほどの働くときに重視するポイントと「自分らしく働く」の掛合わせよりも数値の上昇に顕著な相関性が現れたのが 福利厚生や環境整備に関する目標です 。目標 4 の社員教育に関する項目には 11.7 %の上昇が見られ、 74.3 のもの学生が選択しています。また 平等な機会を示す「目標5」「目標 10 」に関しても 10 %前後の上昇が見られました。また働く場所への自由を示す「目標 9 」に関しては 12 %もの上昇、メンタルヘルスや健康診断に関する「目標 3 」でも 50 %を超える学生が重視する結果となっています。

Q.【 クロス集計 】 働くときに福利厚生や環境整備としてポジティブ に受け取る目標 ×働き方のイメージ で「 自分らしく働きたい」と回答した人の差分

*母数を601としたときの割合

【総評】Z世代が求める自分らしさの中身→型がある上で個性の発揮×ワークライフバランス×不平等の解消

Z世代の価値観を物語るキーワードに「自分らしさを求める」がありますが、この 「自分らしさ」の中身は実はあまり解明されていません 。今回の調査結果とプロジェクトの学生メンバーたちとのディスカッションから浮き彫りになったのは、「自分らしさ」という価値観は、決して利己的なものではないということ。まず働く環境の目標4 に相当する「立場によらない等しい社員教育」については「なんでも自分らしいフリースタイルを求めているわけではない。型がある上で個性を発揮したいと思っている 」という意見に多くの学生が同意していました。

 

一方で「自分らしく働きたい人の数値が伸びている要因は、自分たちのメリットを重視しているあらわれではないか。例えば リモートワーク、ワークライフバランスや育休 など。自分たちが働きやすい環境を求めている傾向が見える」「それだと、 LGBTQ やひとり親支援などで 40 %を超える人が重視するという割合の説明がつかない 」という議論が。その流れで出てきたのは「私たちは、自分たちのメリットについてももちろん主張しているかもしれないけれど、他人の自分らしくいられる環境にも敏感で、守っていきたいと考えているのではないか 」という意見。参加メンバーの多くが、賛同していました。「ワークライフバランスを重視しながら自分らしく働きたい。同時に、他人にもそういった環境でいて欲しい。不平等をなくしたい」――Z世代と SDGs 、そして企業選びにおいて、非常に重要な価値観といえそうです。

Z世代とSDGs、そして企業選びにおける価値観とは?
ぜひ調査データで、リアルな学生の声を御覧ください。

その他のニュース&リリース