連載掲載:2017年5月
-前回から始まりました連載「支配人・経営者が知るべきWEBの指標」。
今回はホームページのお話です。
ホームページ経由の集客を伸ばすというのは理想形ですが、多くの結婚式場で重要な指標をカウントしていないと感じます。
まずは毎月の把握すべき数値を抑えているか?そこからチェックしていきましょう。
※写真はイメージです。実際に推奨する写真とは異なりますのでご注意ください。
支配人や経営者の方々は何かの施策の優劣を結果の数値で把握されているはずです。
ですから恐らく「ホームページ経由の予約数あるいは来館数」については毎月の数値を把握されていることでしょう。
しかし、これを眺めていても、来館数を伸ばす施策は浮かんできません。
重要なのは伸びしろも含めて把握することです。
このときに重要となるのは「フェア一覧ページ」のPV(ページビュー)となります。
結婚式場の来店予約は通常に機能しているホームページであれば
圧倒的に「ブライダルフェア予約」が「見学予約」を上回っているはずです。
おそらく80%以上という数字になっているでしょう。
そしてフェアに申し込むためにはほとんどのホームページの構成がブライダルフェア一覧を通る仕組みとなっている。
ですからフェア一覧PV(ページビュー)を伸ばすことが、比例して来館予約数も伸ばすことにつながるという仮説が成り立ちます。
ではフェア予約数を伸ばすためにブライダルフェア一覧のPV(ページビュー)を上げるためにはどうしたらよいでしょうか?
この段階ではまだ伸びしろの具体的な策まで及んでいません。
具体策を探るには、お客様が「何を見たときに、フェア予約をしたくなったか」を把握することが重要となります。
数値的に言えば「フェア一覧ページ」に移動する直前ページを把握することです。
「フェア一覧ページ」のPV(ページビュー)は例えばこのように構成されています。
例)
結婚式場トップから30流入
フォトギャラリーから40流入
料金プランから20流入
カップルレポートから10流入
※すべてPVカウント
しかしこれだけだと、
そもそもPVが多いからフェア一覧への流入が多いのか、
それとも説得力が高いページだからフェアへの流入が多いのかがまだわかりません。
そこで私は独自の「説得率」という指標を用いています。
その計算式はこちら
説得率(%)=フェア一覧への流入数÷当該ページPV
これにより「何を見たときに、フェア予約をしたくなったか」という説得力が高いページが導き出せます。
そしてこの説得力の高いページへは様々なページにリンクを張るなどして積極的にPVを集めるようにしましょう。
説得力の高いページへPVを集めることが自然とフェア一覧のPVを集め、自然とフェア予約数を上げるという流れを作ることが可能となるわけです。
実はここで落とし穴があります。それはフェア予約をゼクシィの「ゼブラ」で行っている場合です。
ホームページとしてはフェア予約のシステムを作らずに運用ができますので手軽です。
ですから多くの結婚式場が利用していると思います。
ただホームページ経由の予約数を上げるために把握すべき伸びしろ②の
「説得率」に必要な数値がカウントできないという欠点があります。
さらに把握できない数字はそれだけではありません。
ちょっと難しいかもしれませんが解説します。
Google Analyticsは無料で使用できる最もメジャーな分析ツールですが、
そこでページを評価するときに使用する「離脱率」という数値があります。
これはそのページを見た人が、ホームページ内の他のページに移動することなく、
そのページで見るのをやめてしまった率を表す数値です。
ですから離脱率はそのページの満足度を表す数値とされており、
離脱率が高ければ高いほど、そのページの満足度が低いということになります。
しかしゼブラを利用していると、URLが別のサイトにその時点で行ってしまうため、フェア一覧に移動した数も「離脱」と捉えられてしまうのです。
ですからゼブラを利用していると以下のようなことが起こります。
「満足度が低く本当に離脱した数」+「満足度が高くフェア一覧に移動した数」=離脱
これではホームページに関する分析はほとんどできません。
もちろん「ホームページ経由はたかが知れているから、そのままでよい」という判断も一つですが、
本気でホームページを何とかしていこう!とお考えになっている結婚式場でフェア予約を「ゼブラ」にされている場合は、是非フェアのシステムを独自で作られることをお勧めしたいです。
【まとめ】
支配人が知るべきホームページの指標3つ
① フェア予約の数
② フェア一覧ページのPV
③ フェア一覧の直前ページの説得率
次回はホームページ後編。ホームページにおける電話の重要性についてお話しします。
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